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感動

交通事故で眠ったままの友人が目覚める時

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俺の名前はたかお。
今日卒業式で3年間の高校生活を終えた。
でも、俺は心から喜ぶことができない。
なぜなら、俺のせいで眠ったままの友人がいるからだ。

2か月前、俺は親友のとおるに助けられた。
暴走車が俺の方に向かってくるところだったけど、とおるが俺を突き飛ばして助けてくれたんだ。
でも、そのせいでとおるは意識が戻らない状態が続いている。
医者の話では問題はないとのことだけど……。

たかお:
……今日、卒業式だったんだよ。
本当だったら、とおるも一緒に卒業式に出席出来ていたんだけどな。

……なぁ、いつになったら目を覚ますんだ?
俺、どうやってお前に償えばいいんだ?
お前が眠ったままの状態で、俺だけが大人になるなんて……嫌だよ。

とおる:
相変わらず、泣き虫なんだな。

たかお:
えっ……。

とおる:
せっかく気持ちよく寝てたのに、お前の泣き声で起こされちまったじゃん。

たかお:
……とおる、いつから?

とおる:
今朝、目が覚めた。
あれから2ヶ月も経ってるって母さんに聞いてびっくりしちゃったよ。
しかも卒業式?
俺はどうなるんだろうなって思ったけど、俺もなんとか卒業させてもらえるみたいだ。

たかお:
……なんで、教えないんだよ!
目が覚めたらすぐ教えてくれよ!

とおる:
だって、お前毎日来てたじゃん。

たかお:
え?

とおる:
変な感じだったんだ。
身体は動かせないのに、お前の声だけは聞こえていたよ。
母さんが来なくていいって言ってるのに、毎日学校帰りに来てたよな。

たかお:
……聞こえてたんだ。

とおる:
お前が毎日泣きべそかくから、早く起きなきゃなーって思ってたんだぜ?
ある意味、お前のおかげで目を覚ますことができたのかも?

たかお:
……俺のせいでこんなことになったのに。

とおる:
あのさ、俺としてはいいことをしたつもりなんだからウジウジしないでくれよ。
もしかして余計なことをしたのかなって気にしちゃうだろ?

たかお:
余計なことなんてない!なことなんてない!
……俺、ずっととおるに謝りたかったんだ。

とおる:
謝られるようなことなんてされてない。
それより、俺としては別の言葉が聞きたいんだけどな。

たかお:
あ……。
……ありがとう、とおるのおかげで俺は怪我ひとつなかったよ。

とおる:
どういたしまして!
お前に怪我がなかったのなら良かった!

こうして、2ヶ月の意識不明状態からとおるは目を覚ました。
ある意味、俺たちの卒業式はいろいろな意味での「卒業」を意味していたのかもしれない。
これからは、とおるが助けてくれたように俺がとおるを助けていこうと思う。
2ヶ月眠りっぱなしだったから、いろいろと不便もあるだろうし……。
そして、とおるに助けてもらったように俺も誰かを助けられる人になっていこうと思う。

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